〇〇年ぶり

 今年も残すところ一か月余り。やっとコロナ禍の長いトンネルから出口の明るい光が、あの当たり前の日常が、見え、戻ってきました。
 と、思いきや、世界に目を向けると、パンデミックから戦争へと、新たな苦しみや悲劇が起こり・・・このように歴史は移り人類の営みは繰り返されていくのだろうと思うこの頃です―
 そんな中に於いて今年の話題は、私見かも知れませんが、何といっても―「野球」というエンターテインメントではないでしょうか。
 それは、すべてのスポーツや音楽の興行などで『無観客』という試練が約三年続いたこの春、堰を切ったかのように日本中が沸騰したWBCに始まりました。中でも大谷翔平という日本の一青年の活躍です。WBC後もこの一年は茶の間の話題を独占したかのように暗い話題の対極にあって、日本の夜明けに毎日のように、ホームラン第〇〇号を打ったというニュースが飛び込んできました。大谷選手の活躍はアメリカでもベーブルース以来〇〇年ぶりとか史上初とか言われまだまだ夢の途中にあります。
 日本の、今年の夏は記録ずくめの猛暑でした。そんな中で行われた全国高校野球甲子園大会。こちらも107年ぶり(前回優勝は大正5年)と言われた神奈川県の慶応高校の優勝でした。爽やかなプレーと連日の接戦による熱戦が、いくつもの時代を越えたロマンとドラマを呼ぶ感動でした。
 そして、今年の、プロ野球の締めくくりは大阪ダービーでした。阪神ファンにとっては、待ちに待った38年ぶりの優勝でした。
 野球ばかりではなく、今年はコロナ禍が去って各地で花火大会や祭りなども4年ぶりに開催され、インバウンド特需も〇〇年ぶりとかで、景気だけが取り残された感はありますが、やっと、普段の日常が戻ってきました。
『自然を愛でておいしい空気をいっぱい吸い込む』―当たり前が一番です。
―余談ですが、僕はこの夏57年ぶりに二度目の富士山登頂を敢行しました。―

2023年11月07日