真夏の真昼の、マーラー

 7月16日月曜日は、海の日の三連休の最後の休日・・妻は仕事とかで、一人ぶらぶら六本木のサントリーホールへ向かう。

 今年の夏は早く来て6月終わりから猛暑が続いている。西日本は記録的な豪雨でいまだ被害が収まらず多くの人々が、避難所生活を送っているという。関東地方だけが6月には梅雨も明け、猛暑、熱帯夜が続いているという。列島も地球も異常な気候変動のこの頃である。

 そんな中、ひさびさのサントリーホールへと足を運んだ・・・気も逸り、虎ノ門辺りに車を停めて時間調整に、日枝神社から赤坂見附辺りをブラブラ歩く。37度の炎天下の中午後1時半、ホールに着く。熱いオケの演奏に挑む態勢は整った。

 1曲目は、シューベルトの交響曲第二番変ロ長調。このシンフォニーはシューベルト18歳の頃の作品で、あの「魔王」と同時期の作品であるという・・・同郷の三人の大作曲家の影響下であるとは言え、ハイドンより高貴で、モーツァルトより優しくベートーヴェン(ドイツ生まれ-)より凛々しい。ボクの大好きなシンフォニーである。

 一転して2曲目は、グスタフ・マーラーの交響曲第一番ニ長調「巨人」。オケ編成もシューベルトの2倍以上で楽器の種類も管楽器、打楽器を中心にグンと増える。ホール右サイド上段席からの眺めも、左から右に展開して圧巻である。マーラーのシンフォニーは学生の頃よく聴いていたが、久々のライヴ体験である。あの東洋的なメロディと地球の自転を感じさせる圧倒的な響きに飲まれた、スカッとした真夏のひと時であった。

 また、200年に亘る、シューベルト、ブルックナー、マーラーの系譜に想いを寄せるコンサートでもあった。

2018年07月16日