都響の<ロマンティック>
これぞ<シンフォニー>といった名曲を聴いてきました。クラシック・コンサートのマチネーです。
アラン・ギルバート指揮による東京都交響楽団の演奏。夏の、ウィーンの空と街を醸し出す二つのシンフォニー、モーツァルトの第38番ニ長調<プラハ>とブルックナーの第4番変ホ長調<ロマンティック>です。
一曲目の<プラハ>は、小気味よく音符が飛び跳ね~ドナウやモルダウ川の流れのようにメロディーを歌いつつ、小鳥たちが揃って巣に戻っていくように曲が閉じられる、といったモーツァルト円熟期の愛くるしい曲、そんな演奏でした。
二曲目の<ロマンティック>は、荘厳な響きのブルックナーの大作です。遠い宇宙からアルプスを経て~ウィーンの山々や大草原にやってくるような神聖な空気感とギルバートの力強い、こぶしを振り上げて天に向かって謳いあげるような演奏が、やはりライブはいい。
繊細な響きと迫力ある臨場感を体感した、これぞシンフォニーでした。